上司は思いつきでものを言う 橋本 治著を読んでみた。

投稿者: | 2016年7月16日

10年以上前にベストセラーになった橋本治『上司は思いつきでものを言う』。

古本屋でふと手に取ってみたところ、非常に面白かった。(本題とは関係ないのだが、こういうベストセラーものって、やはりそれなりにウケタ理由があり、読んでおく価値があるのかもな・・・と思った次第。)

あとがきによると筆者は会社勤めをしたことが無いとのこと。それでもこんな文章が書けてしまう。作家の想像力ってすごいなーと思わざるを得ない。


内容はタイトル通りで、どうして日本の組織の中で、上司は思いつきでものを言うのか、について。


筆者は、P66で

(上司が思いつきでものを言える状況を出現させない方法は残念ながら無くて、)「上司が思いつきでものを言える状況」は、必ず出現します。


と絶望とも受け取れる風に書いている。


その理由として、以下のように組織的な問題であることが示唆されている(P94)。

部下の建設的な提言に対して、上司が必ず勝手な思いつきをかませるのは、上司のいるところと現場とが、隔絶して乖離しているからです。私は、それが日本の会社のあり方と関わるものだと思うので、「必ず」と言って、「サラリーマン社会の組織的な問題だ」と言うのです。



この他、次のような記述もあった(P125)。

「会社が大きくなる」ということは、「上司のピラミッド」の規模が大きくなって、上司と現場との距離が開き、現実離れのした思いつきがまかり通ることです。



そして、こうした思い付きでものを言う上司にどう対応するかについても書かれている(PP148-149)。

上司が思いつきでものを言うのがいやなら、ちゃんと上司にあきれましょう。「私はあきれました」を、明確に表現しましょう。それが一番現実的で、一番簡単な方法です。



まとめると、現場から離れた上司が部下への威厳を保つために会社の論理で思いつきで物を言ってしまう仕組みになっている。それは、避けることができないことで、部下はそれへの対処方法(具体的にはあきれること)を知らなければならない、といった所になる。


上記はさわりにすぎないのだが、上司とは何なのか、何故そういった上司が生まれるのか、そうした上司を生む日本の組織の特性とは何か、そうした上司に対応するにはどうすればいいのかといったことが民族性や歴史等含めて様々な考察を含めて書かれており、いちいちうなづきながら読み進めることができた。

私の様に会社組織で色々悩んでいる人には、読むと結構気持ちが軽くなるのでおすすめできる(上司に何を言ってもいなされるのは、自分自身の問題だけではなく、日本特有の文化・社会的な問題だったと分かり、それを前提に対処することができると
思う。)。

上司の思いつきの問題に留まらず、日本の会社とは?日本人とは?、そんな日本の中で・世界でどう生きていくかといった、大きな視座で物事を考えるいい材料になりそうだ。





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