新ソーシャルメディア完全読本 斉藤 徹著を読む。 今のネット環境を整理するのに最適

投稿者: | 2011年1月27日

SNSを中心としたソーシャルメディアについての著述で日本のトップを走るループス・コミュニケーションの斉藤社長の書いた本、新ソーシャルメディア完全読本 フェイスブック、グルーポン・・・これからの向き合い方 を読んでみた。

新ソーシャルメディア完全読本 フェイスブック、グルーポン・・・これからの向きあい方 (アスキー新書)新ソーシャルメディア完全読本 フェイスブック、グルーポン・・・これからの向きあい方 (アスキー新書) 斉藤徹

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総じて現在のソーシャルメディア周りの状況がしっかりまとめられていて、それでいて平易に書かれていて、いろいろな示唆ももらえる本だった。

以下、簡単に参考になった部分を抜粋してみる。

第1章 ユーザー数だけではないーフェイスブックの本当の凄さ

・(フェイスブックのような実名性コミュニティでは、)ペルソナを被った社会性の高い人間の集まりになるため、誹謗中傷が少なく、穏やかな会話が交わされる。・・・ネットとリアルが交差して、ビジネスや趣味人脈が創造されていく。 p30

→(個人的コメント)実名性のメリットは人脈の創造にある、ことを語った部分。これは感覚的には分かるのだけど、企業に務める一般のリーマンには、なかなか難しいなあ、というのが感覚。

・仮にフェイスブックが普及しなかった場合でも、現在のミクシィが国内人口の多くをカバーするコミュニケーション・インフラに成長することは難しいでしょう。匿名性の強いコミュニティは社会人にとって必需品ではなく、そのため企業の利用価値につも限界があるからです。p35

→これは納得がいった。フェイスブックがやらなかった場合は日本はどこがその機能を担うのかな、、でも日本の場合は、実名性でもすべてをカバーすることはなさそうだけど。

・日本のPCソーシャルメディアの普及率の圧倒的な低さ 。P36
→正直ここまで差があるんだ・・・とちょっと驚いた。

第2章 効率的な顧客導線のカギとなるソーシャルグラフ

・信頼や同好関係をもつ友人のリコメンドは、「機械的リコメンド」をはるかに超え、「専門家によるリコメンド」に近い精度で購買行動を促す。p51

・分野特化した「同好関係」は、その分野においては極めて強力なレコメンド・パワーを発揮する p54

・フェイスブックのLike!ボタンが、アマゾンやカカクコムの「★」による評価よりも圧倒的効果的なのは、自分の知り合いのうち、「誰がLikeボタンを押したのか」が明確にわかる点です。(p55)

→いずれも感覚的にはよく分かる。

第4章 生活者を味方につけることがビジネス活用のカギ

・(一時的に会社の利益に反してでも長期的な信頼を得ようとする、
アドボカシーという考え方に関連して)ソーシャルメディアメディアにより感動が伝播される仕組みができたことで、その広告効果、ブランデディング効果は以前と比較にならないほど強力に pp88ー89

→これは、現在の環境下のブランディングという考える上で非常に示唆に富む視点だと思った。アドボカシーを取るコストが非常に下がったということか。

・(米国のマーケティング専門家、リチャード・ヴォーン氏が提唱する製品関与マップに関連して)ソーシャル・リコメンドが最も効果的なのは、論理より感覚、スペックよりブランドが重視される商品。また、友人との体験共有が目的となる場合は、友人のリコメンドが最も強力に働く分野といえる p95

・(アドボカシー・マーケティングの適用範囲)効果が高いのはは高関与商材だが、ソーシャルメディアの登場でそのラインは多少下向きに伸びているいる。自動車、コンピュータ、家電、旅行、医療、金融、不動産、オンライン直販などがある。 p96

→ネットに限っても、商品特性で取るべき手法を変えるべきであることが良く分かった。

第5章 ”商品開発”はコラボレーションがキーワードに

・全く知識や経験のない生活者を対象にしても失敗する p112

→これは非常に大切な視点。消費者とのコラボレーションといっても、全ての意見を取り入れるわけではない、ということはしっかりと意識しておきたいと思う。

第8章 100人のブランド・ファンに向けたメッセージを発信する

ソーシャルメディアの登場によって、企業は生活者とのコミュニケーションのあり方を根本から見直すべきタイミングに来ている。

明日の広告』の佐藤氏の「100万人でにではなく100人に伝える」

これまで:
マスメディアを通じて生活者に「大きな声」でメッセージを伝える

新しい形:
「控えめな声」  企業からの一方的なメッセージの伝達ではなく、対話型によるコミュニケーションで広がっていく

PP162ー163をちょっと要約

→このブランディングの考え方も再確認したいところ。

・(Tweetfeelを使った「ブランドを含むツイート数」と「ポジティブ率」の比較をした表について)一般的に、企業は

どうしても数値をとらえやすいフォロワー数を重視しがちですが、実はブランドを含むツイート数との相関関係は少なく、

それよりもポジティブ率を高める施策を実施すべきことを示唆しているのではないでしょうか? P169

→口コミ―パワーを受けたい企業が目指すべきは、量では無くて、質なんだ、というのが良く分かった。これは

非常に大切な視点だと思った。

第9章 グル―ポンが火をつけた”フラッシュマーケティング”

地域に根づいたリアル店舗を対象としている P184

グル―ポン、のビジネスモデル以外の成功の秘訣は、企業文化、徹底的な顧客支援の姿勢 P191

→この章を読んでグル―ポンビジネスがよく理解できた。日本の場合、事件後かなり叩かれて企業姿勢が

問われているが、元々は、アドボカシー戦略を取って、ソーシャルメディアを有効利用して成長した企業だったんだ・・・

と、ちょっと意外だった。

終章 ソーシャルメディアが導く未来

ソーシャルメディアによって記録されはじめたソーシャルグラフやライフログによって、ネットとリアル社会は、

より緊密な関係となり、インターネットは切っても切り離せないライフラインとなってゆきます。ソーシャルメディアの

世界的な浸透によって、インターネットは新しい進化のステップに踏み出したのです。P216

→このソーシャルメディアによってネットとリアルがより緊密になる、ということは、まさに今自分も身を置いていること

だとは思うのだけど、考え方として意識しておきたいと思った。

以上、正直最初はただのまとめ本かと思っていたのですが、色々な示唆を貰えるいい本でした。

個人的には、本書で語られるようなソーシャルグラフとかを考える前に、ウェブ上の口コミ情報をどう有効活

用してプロモーションをしたててゆくか、という方をもう少し極めたてゆきたいとは思っておりますが、このソーシャルの流れに乗りおくれないように

しなければ、という思いも更に強く持った次第です。

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