「人は仕事で磨かれる」を再度読んでみる

投稿者: | 2009年8月9日

伊藤忠商事の会長丹羽宇一郎さんが、自らの過去と仕事哲学を語った本、「人は仕事で磨かれる」を再度読んでみました。

以前、日経新聞の”ビジネスマンのための読書術”的なイベントがあり、そこで丹羽さんを直に拝見する機会があったのですが、(この本からも読みとれることでもあるのですが、)やはり芯のある強い人でした。あの知的巨人松岡正剛さんとやりあっているのが非常に印象的でした。

この本を読むと、その強さが、学生運動や米国駐在時の穀物相場のタフな状況への対応、伊藤忠の建て直し、といった苛烈な経験と、幼い頃から読書で養ってきた思考力・発想力から来るものであることが伝わってきます。

丹羽さんの仕事で有名なのは、やはり伊藤忠の98年3月期の1428億円の特別損失計上とファミリーマートの買収など。こうした仕事はなぜ可能にだったのか?

本書では、一部二部に分けて、”決断”をキーワードにその理由が語られています。決断する力の大切さが非常に伝わってくると同時に、それをどうやって養うかを意識して読むといいと思います。

会長だから、と偉ぶらない、卑しくない人間性・トップとしての発言力・事業建て直しの手腕、などなど現代社会の中でロールモデルとなるべき素晴らしいビジネスマンの生きざまは読んでいて非常に面白いです。

最後に心に残った部分を簡単に引用させてもらいます。

P20
私が小林社長(注:丹羽さんの後継者)を指名した理由は、まず一つ、「人間力」があるからです。これは、気力、体力、知力、そして情熱といった人間としての力が強いということです。 

P35
経営というのは、実務を行うこととは異質のものです。どうやってお金を儲けるかということより、もっと大切なポイントがある。それは、経営管理、すなわち人を動かす力や、組織を改革する力といったものです。

P40
(ファミリーマート買収に関して)絶対に動くもんかと思っていました。和田さん(西武百貨店元会長)がこの状態で一時間我慢するなら、私は一時間半我慢する。・・・絶対に動かない。辛抱しきれず動いた方が負けだと思っていました。

PP69ー70
(98年3月期に1428億円の特別損失を計上する際、業務部長として)「わからないときは半分切れ」というのが、私の相場観です。

P95
「不自由を常と思えば不足なし」徳川家康

P103
(階層の二極化状況について)中間層が減るとどうなるか。一生懸命働いても収入が一向に増えないのであれば、努力して高いクオリティの商品を生み出していこうという向上心は生まれません。

P107
様々な情報を集めて分析し、決断を下す。経営者に必要な決断力は、相場によって養われた。

P108
商社マンの見極め 
・確立された価値観を持っている。
・お客さんからの評判が高い
・金の匂いがする。

P124
ある日、DNAのランプがつくと確信して努力する。

P125
これまでの人生を振り返ってみて誇りに思うのは、絶対に読書を欠かさなかったこと。

p126 太い幹を作ろうと思うなら、たえず考えながら本を読むことです。読書でしか得られないもの、それはやっぱり論理的な思考力です。物事を掘り下げて考える力や、本
質をとらえる力は、読書をすることで養われていきます。

P132
いつも「負けてたまるか」という反骨精神が、ずっとどこかにあった

P146
ビジネス社会で評価の軸となるものは何か。それは、周りから必要とされるかどうかだ

P162
(相場の失敗経験から)現場を見なければ本当のところはわからないということ。

P190
・仕事で悩み苦しむからこそ人間的に立派になる
・周りの嫌がる仕事を引き受けて、それを前向きにととらえるところにグレードアップの可能性がある。

P192
想像力がなければ、仕事においても何か新しいモノを生み出す知恵がうまれてきません。インターネットは断片的な知識を選るには適しているかもしれませんが、、、、少しも論理的な要素はありません。

P200
(英語は)臆せずに話せるようになればいい。これは慣れるしかありません。

P213
仕事の範囲を自ら決めてしまえば、結局はネズミを追い回すだけで終わってしまいます。ゾウを捕まえるにはどうすればいいか。これは現場経験と想像力を持つことにつきます。それを理論的に提案できれば、上司は必ず動くはずです。

P215
「君たち、本当にオシッコ漏らすぐらいの緊張感を感ずる仕事をしろ」
緊張を伴う仕事であればあるほど、そこから得られるものは大きいはず→「人は仕事で磨かれる」

ーーーーーー
引用終わり

若干の脚色はあるにせよ、丹羽さんのような強いビジネスマンには憧れる。奇をてらうことなく、仕事を手を抜かずやる、思考力を鍛える、等々できるところからやってゆきたいと思った。「オシッコを漏らすぐらいの緊張感」か、、、このごろちょっとご無沙汰してしまっているなー。。。なんとかしなきゃ。

以上。2009/07/11 00:48

自分も”決断”が求められる時期に来ている。そういう意味でこの本はとてもタイムリーだなーと改めて出会いに感謝。

2009/07/11 22:56



*ぜひ、以下の記事もあわせてお読みください。
『人は仕事で磨かれる』 丹羽 宇一郎著を読む

 

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